Q クリームやスプレーで永久脱毛することはできますか？

毛根細胞を破壊して永久脱毛効果を得ることは、医療行為にあたります

繰り返しになりますが、永久脱毛の効果を語れる脱毛方法は、医療知識を持って施術される医療脱毛のみです。なぜなら、「体の細胞を破壊する」という行為が、医療行為だからです。
たとえムダ毛であっても、実際には体を守るために備わった体毛であり、本来は体のバリア機能として皮膚上に生えています。
また、毛根は皮膚の中に存在するので、皮膚の中の細胞組織にアプローチするというのは、その方法や知識を一歩間違えると体毛以外の部分にリスクが及ぶ可能性も否定できません。

つまり永久脱毛という目標を達成するためには、肌や体へのリスクを生み出さない安全性が必要不可欠となるわけです。この点でいうと、体のメカニズムに関する知識を兼ね備えた医師や看護師のいる医療機関というのは、高い安全性を保つ責任があります。
そのため、毛根細胞レベルで破壊する強い照射パワーを持つ医療レーザー脱毛は、安全性を万全に考慮して、責任を持って使うことが出来る医療機関のみで取り扱うことが出来るのです。

だからこそ、医師以外の個人でも自分自身で取り扱うことができる脱毛クリームや脱毛スプレーに、細胞組織を破壊するような作用を加えるというのはあまりにリスクが高すぎますし、そもそも細胞を破壊できる効果は存在しません。
ではここで、実際の脱毛クリーム・脱毛スプレーの効果や特徴についても、整理してみましょう。

脱毛クリーム・脱毛スプレーの効果は、「除毛」

脱毛クリームや脱毛スプレーは、それぞれ別名：除毛クリーム・除毛スプレーとも言います。
その別名の通り、毛を除毛するというのがメインとなる効果です。
そして脱毛クリームや脱毛スプレーで除毛するメカニズムはというと、皮膚上にある体毛を溶かすということ。もちろん体毛をいくら溶かしたとしても、毛根細胞が存在する限り、毛は何度でも生えてきます。なかには細胞をなくす成分が含まれていると語る製品も存在するようですが、医学的根拠が立証されるものとは考えにくく、さらには安全性においても懸念するべきものとも言えるので、注意してください。

ちなみに、ピンセットなどで毛を毛根ごと抜いたとしても、毛根細胞は破壊されていません。しかし、毛根単位で抜いているので、表面の毛だけを溶かしている脱毛クリームや脱毛スプレーに比べると、毛が皮膚表面に生えてくる速度は多少遅いかもしれませんね。とはいえ、その速度にさほどの差はありませんし、ましてや永久的に毛が生えてこないというレベルには達しません。

さて、話を脱毛クリーム・脱毛スプレーに戻しましょう。
そもそも脱毛クリームや脱毛スプレーにおいて懸念すべき点は、「永久脱毛ができない」という点ではないと思います。皮膚上の毛を溶かすということは、それだけ皮膚にもダメージが加わる可能性が大いにあるのです。

「毛を溶かす」ことから考えられるリスク

ムダ毛を溶かすという効果をもたらすために、脱毛クリームや脱毛スプレーに含まれている成分のほとんどが、「アルカリ性」の薬剤。アルカリ性の成分というのは、お肌への刺激も強く、炎症やかぶれなどの肌トラブルを引き起こす可能性も懸念されます。また薬剤によるアレルギー症状が発生することも考えられます。

実際にこうしたリスクに侵され、後に治療が必要な程の肌荒れに悩まされるというのも珍しい話ではありません。何にせよ「毛を溶かす」ということから連想しても、決してお肌に良いものではないということは明確です。

通販などで手軽に購入できる脱毛クリーム・脱毛スプレーではありますが、手軽に除毛出来るという表面上の効果にだけ注目するのではなく、その裏に潜む重大なリスクを認識することがとても重要なのではないでしょうか。

安全な脱毛ができる方法を選びましょう

脱毛に求める条件というのは、人それぞれです。費用面や、施術時間、自分で手軽に出来るかどうかなど、そのごく一部の魅力だけを切り取ってみると、思わず飛びつきたくなるというのが脱毛クリームや脱毛スプレーの話題性の理由なのでしょう。
しかし、何よりも大事なのは、いかに安全な脱毛が出来るかどうか。皮膚や体のリスクを追わずとも、脱毛出来る方法は実在するのですから。
目先のメリットばかり追いかけて、最も大事な安全性という観点を見失わないでくださいね。

もちろん医療脱毛と言え、100％安全と断言する事は出来ません。
だからこそ、体のメカニズムやお一人おひとりのお肌の状態や毛質に合った脱毛方法を考えながら、万全に万全を重ねた安全性を創り上げることこそが、医療脱毛に求められる役目であると思っています。